<発達障害の3つの分類と特性>
<発達障害の3つの分類と特性>
○ ASD(自閉スペクトラム症)
– 社会性やコミュニケーションの苦手さ、限定された興味・こだわり
○ ADHD(注意欠如・多動症)
– 集中のしづらさ、多動性・衝動性
○ LD(学習障害、SLD(限局性学習症))
– 読み・書き・計算など特定の学習スキルのみに困難が生じる
コミュニケーションのとりかたが難。
特性では下記のようなものがあります。
○ASD →抽象的な内容が理解しづらい/興味の無いことに関心が向かない
○ADHD →指示の内容に集中できない/指示されたことを忘れてしまう
○LD →読む・書くなど基礎的な作業に人一倍エネルギーを使うため、指示の内容まで注意を向けられない
どのような声かけ・かかわり方が良いのか
上記の症状には共通して「言われたことを理解しづらい」という特性を持っています。
それぞれの特性に合わせた“伝わりやすい伝え方”を見つけていく必要があります。
「具体的に話す」
例えば … 早く準備をしよう!
早くのとらえ方は価値観や考え方によって違ってきます。
子どもにとっては10分で準備できたら早く準備できたから褒められるかな?なんて考えているかもしれません。
具体的に〇分で準備しよう!と具体的に声をかけると伝わりやすいです。
また片づけてほしいときは
きちんと片づけてね
きちんとって何だろう?と考えてしまいます。
ついつい「きちんと」「ちゃんと」「しっかり」を使ってしまいがちですが、何をどこに片づけてほしいのか具体的に
説明するとわかりやすいです。
「本は本棚に片づけてね」の端的な説明でも具体性があるため伝わりやすくなります。
「否定ではなくどうすれば良いのかを示す」
「○○してはいけません」と否定形で指示することは避ける。
発達障害のお子さまに「○○はダメ」と伝えても、「じゃあどうすれば良いのか?」が理解しづらいです。
指示を出すときは否定形ではなく、どうするべきかを具体的に示すことが大切になります。
例えば…
×走っちゃダメ!と否定的な言葉を使ってしまうと自己肯定感の低下や何がダメなのかがわかりづらいです。
◎ここは走るところじゃなくて歩いてねと伝えるとわかりやすいです。
おもちゃの貸し借りで喧嘩になってしまうとき
×お友達にいじわるしないで
では何が意地悪なのかが考えるのが難しい可能性もあります。
そこで
◎そのおもちゃをお友達にも貸してあげようなどの声掛けがわかりやすいです。
また指示が聞けた際には、「走らず歩けて偉いね」「おもちゃをお友達に返してあげたんだね、優しいね」としっかりと褒めることも忘れず行うことも大切です。
「気持ちを否定しない」
発達障害のお子さまは、感情のコントロールが苦手な場合があります。
お友達とのトラブルが起きてしまった。
もし、明らかにお子さまに非があったとしても、気持ち自体は否定せず耳を傾けてあげることが必要です。
例えば…
×「何で大きな声を出すの、静かにしなさい」ではなく
◎「嫌な気持ちになったんだね。でも、突然大きな声を出すと皆がびっくりしちゃうから、嫌な気持ちになった時はそっとお母さん/お父さんに知らせてね」
子どもの気持ちを受容しつつ何をしてほしいのか・どうしてほしいのかを伝えていくことがたいせつです。
「予定変更や見通しを伝える」
発達障害を持つお子さまは、急な予定の変更が苦手な場合があります。特に
ASDのお子さまの場合は、予想外の出来事が起こるとストレスを感じたり、パニックになったりしてしまうことがあります。
予定が変更になった場合は早めに伝えるようすると見通しが立ちやすくなります。
また、本人が納得できるよう、なぜ予定が変わったのかの理由についても併せて伝えると本人にとってわかりやすい環境づくりになります。
まとめ
相手の話を聞いていなかったり、指示通り動けなかったりするのは、本人が不真面目だからではなく、脳の働きに生まれつき凸凹があることが原因です。
周りの大人はその凸凹による特性をしっかりと分析し、本人に合った対処法を見つけてあげ、子どもの特徴や興味関心に合わせて、声かけの内容を変えていくことが大切です。
コメント