発達の気になるお子様に向けての眼球運動ビジョントレーニングと効果

視覚的な指示や情報の処理を強化し、視覚情報の処理能力を向上させる一連の活動や練習のことを指します。視覚的なスキルとは視力だけでなく、目の動きや見たものを認識する能力、そして目と身体の協調などのことであり、ビジョントレーニングはこれらの能力を鍛えるものです。
簡単に言えば、ビジョントレーニングは「目の体操」のようなもので、視覚的な能力を鍛え、日常生活や学習に役立てるためのものです。

目次

眼球運動の各能力

眼球運動
 目の動きをコントロールし、物を追いかける能力です。これは読書時に文字を追うことや、投げられたボールなどの動く物体を目で追うことなどに役立ちます。

視空間認知
 見たものを空間的に脳で処理し、その全体像を掴む能力です。例えば投げられたボールの位置や距離を正確に認識する能力です。これは、物体間の距離を判断したり、地図を読む際にも重要です。

 さらに「文字」として認識して読む能力や、図形や色を認識することも視空間認知に当たります。視界に入ったあらゆる物を処理する能力のことを言います。

目と身体の協調

 視覚情報を基にして身体を適切に動かす能力です。スポーツでボールをキャッチする際に目でボールを追い、位置関係やスピードを認識できたとします。しかし目と身体の協調が上手くできないと、ボールが来る前に身体の準備が出来ず、ボールがキャッチできず当たってしまいます。
 学習面においても、板書をする際に手がスムーズに動きにくく、上手く文字を書けないこともあります。(学習障がい:LD)

読書や書き取りが困難で、学業成績に影響を及ぼすことがあります。音読が上手くできなかったり、文字が上手く書けなかったりするため、学習意欲や集中力が低下しやすいです。さらに周りと比較してしまい、学習面において自信を失ってしまう可能性もあります。
 ビジョントレーニングにより、その困りごとを改善することができるでしょう。学習障害を持っている子は、書くこと、読むこと、計算をすることなどで難しさを感じることが多いですが、目の動きが良くなることで、それらがスムーズになり、困り感解決も期待できます。

ボールゲームや他の運動活動での協調運動が苦手であるために、ぎこちない動きが見られる可能性があります。いくら動作の練習をしても、なかなかスムーズな動きができなかったり、周りに合わせることが苦手なこともあります。これらが友達との関係や自己評価に影響を与えることもあるでしょう。

ビジョントレーニングの効果

ビジョントレーニングは眼球のコントロール能力、焦点を合わせる機能、両目の協調性、動体視力、立体視能力、奥行き認識能力、認知による表象機能などを向上させるトレーニングです。これらの機能が改善することで、さまざまな効果が期待できます。

・読書能力の向上:目の動きや両目の協調性が良くなることで、読書速度や理解力が向上します。なかなか追いつかなかった視覚が追いつくようになり、音読もスムーズになるでしょう。

・書き取り能力の改善:目と体の協調が強化されることで、「見て動く」ことがスムーズになります。これにより書き取りが容易になり、文字がきれいになることも期待できます。

まとめ

このように、発達の気になるお子様へビジョントレーニングを行うことで様々な効果が期待されます。
ご自宅で楽しくできるビジョントレーニングとして、現在スマートフォンアプリやご自宅で使える遊具など、沢山のトレーニングツールが出ています。効果やバリエーションも様々ありますので親子で楽しみながらトレーニングしてみては、いかがでしょうか?

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