『みんなちがって、みんないい』
「みんなちがって、みんないい」100年もの時を超え、今もなお心に響く金子みすゞの詩。この世にあるものは、誰一人、なに一つ、同じものはなく、だからこそみんなすばらしい。本当にその通りでとても素敵なことだと思います。
多くの子どもたちと関わってきましたが、みんな一人一人違って、それぞれに個性があり、同じ子なんて誰一人いませんでした。みんな違うからこそ、人と関わるのは楽しいし、生きることに喜びを感じられます。もちろんみんなそれぞれ違う感性を持っていたり、考えが違うので、ぶつかり合うこともあるでしょう。それでも人は一人では生きていけない儚い生き物なのです。助け合って生きていく必要があるのです。
すべての子どもたちはこれからの未来を担っていく貴重な人材(宝)です。子どもたちのすべての可能性を最大限に引き出すことこそ、子どもたち一人一人の可能性を広げ、よりよい将来にしていけるのです。そのために私たち大人がどのように子どもたちに関わっていくべきなのか考えてみましょう。
子どもたちの「できる」を増やす
子どもたちは一人一人限りない可能性を秘めています。「みんなちがって、みんないい」というようにそれぞれ違った、才能や能力を持っているわけです。それを最大限引き出して、子どもたちの「できる」を増やすにはどうすればよいのでしょう。
まずは、子どもたちの現時点での「できること」と「できないこと」をできるだけ見極めます。そして、「できないこと」の中から「できたほうがいいこと」を探します。やはり、生活をしていく中で最低限「できたほうがいいこと」はあります。その場合、「できたほうがいいこと」を「できること」にしていく必要があるわけです。
「できたほうがいいこと」を「できること」にしていくには、「できたほうがいいこと」の中から「できそう」の種を見つけてきます。その「できそう」の種に「教育」や「サポート」の水をあげるのです。子どもたちそれぞれにあった「教育」や「サポート」の水をあげることで、小さな「できた」の花が咲くのです。
子どもたちそれぞれにあった「教育」や「サポート」をするには、子どもたち一人一人の特性を深く理解する必要があります。深く理解するためにも子どもたち一人一人と日々関わる中で信頼関係を築きあげていくことが大切になってきます。
嫌いなこと苦手なことに対してどうするか
嫌いなこと苦手なことがないことに越したことはないでしょう。しかし、人はみんなそれぞれ嫌いなことや苦手なことはあります。大人になってもそういうことはたくさんあるでしょう。ですが、それをすべて克服しなければ生きていけないわけではないのです。嫌いなことや苦手なことに限らず、分からないことやできないことなどもそうです。全部を一人でできるようにならなくても大丈夫なのです。できないことはできる人にお願いすればいいのです。自分ができないことに対して、人に助けを求められる力を持つ方がよっぽど大事だと私は思います。子どもたちには自分が困ったときにそれを人に伝え、人に助けてもらえる力を持ってほしいと思います。
まとめ
子どもたちはみな限りない可能性を秘めており、それを最大限引き出してあげられるかどうかで子どもたちの将来は大きく変わっていきます。子どもたちと関わる中で子どもたちの「できる」を増やしていけば、その子どもたちの将来の選択肢はとても広がるのです。大切なことは、子どもたち一人一人の困りごと(教育的ニーズ)を把握することです。また、子どもたちの得意なことを伸ばし、苦手なことを少しでも改善・克服して、生活や学習での困りごとを解決していくことです。これは障害があろうがなかろうが、どんな子どもにも当てはまる大事なことです。子どもたち一人一人に合った教育やサポート、指導や支援を日々関わる中で導き出していきましょう。
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