反抗挑戦性障害の特徴と関わり方について

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反抗挑戦性障害ってなに?

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)とは、家族や学校の先生、友達などの身近な人に対して過度に怒りっぽい、口論や挑発的な行動、意地悪で執念深い行動を特徴とする疾患です。症状を発症する場面・相手が多いほど重度であると診断されます。また、ADHD(注意欠如多動症)の二次障害としても知られています。

反抗挑戦性障害の特徴とは?

反抗挑戦性障害の診断基準について、少なくとも6カ月持続する拒絶的、反抗的、挑戦的な行動様式で、以下のうち4つまたはそれ以上が該当するとされています。

(1)しばしば癇癪を起こす

(2)しばしば大人と口論をする

(3)しばしば大人の要求、または規則に従うことを積極的に反抗、または拒否する

(4)しばしば故意に他人をいらだたせる

(5)しばしば自分の失敗、不作法な振る舞いを他人のせいにする

(6)しばしば神経過敏、または他人からイライラさせられやすい

(7)しばしば怒り、腹を立てる

(8)しばしば意地悪で執念深い

反抗挑戦性障害なのか? → 判断はむずかしい!

しかし、この判断基準の一番の問題は、どうやって症状を認定するかです。各項目の反抗的行動は、「同じ年齢や発達段階の子どもに認められるよりもはるかに多い」と判断された場合に認定されます。しかし、この客観性を担保するのが非常に難しく、また子どもを病院に連れてくる親は、子どもの反抗に辟易していることが多く、親の見方だけで「はるかに多い」と判断はできない。逆に学校ではとても反抗的で、受診を勧められた場合でも、親の前では大人しいこともあります。

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)は医学的な診断名であるのに対して、反抗期は医学的な診断名ではありません。反抗期は、子どもが周囲の大人などに否定や拒否の態度や行動が多くあらわれる時期を示し、子どもの健康な育成に反抗期は必要なものとされています。個人差はありますが、反抗期には保護者などに反抗的な態度をとったり、イライラしたりするものです。そのため反抗期と反抗挑戦性障害(反抗挑発症)を見きわめることは難しい場合があります。見分けるためには反抗的な行動がどのくらい続いているのか、どのくらいの頻度で発症するのかを考えることが重要です。

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)の要因として、育った環境が関わっている場合があるといわれています。しかし育った環境は決定的な要因ではなく、気性が荒い、我慢が苦手といったもともとの気質や、遺伝的要因なども関わっているため、原因ははっきりと解明されていないのが現状です。

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)がある子どもへの対応方法・接し方について

返事はするものの結局行わない傾向がある場合、指示を繰り返すと、興奮して暴言を返してしまうため、前もって約束する方法がよいでしょう。その場ですぐに「~しなさい」と命令するのではなく、前もって約束したことを思い出すよう促します。

衝動性が高く、思い通りにならない場合など、ちょっとした拍子にすねていじけたり、反抗的な態度をとったりすることもありますが、その場合には、運動や料理などをその子どもにとって身近な行動を通じて、成功を実感してもらうことです。例えば縄跳びでは、跳ぶ回数や跳び方でランクをつくり、徐々に上手くなっていることを実感してもらいます。何をやるべきかを明確にし、どこまでできたか分かりやすくするために段階的な目標を設定することです。また子どものモチベーションを維持するために結果のみではなく過程も評価する

ことも大切です。「本当に上手くなってきたね、こうやっていけばもっと上手くなるよ」と語りかけてください。

自分のペースで行動したがる場合、集団で遊ぶことや、ほかの子どもたちとの共同作業が苦手なこともあり集団に入るよう誘うとパニックを起こす、周りの子どもたちと興味やペースが合わなくなり怒りだしてしまう、といったことがあります。周囲との距離感を調整することが主な対応方法となります。子どもが嫌がっているような素振りや表情を見せた場合は、無理強いしないことが重要です。

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