ウチの子って動画の見過ぎ?映像が子どもに与える影響について

近年、どのご家庭でも子どものインターネット上の動画が与える影響が深刻化しています。リビングにあるテレビでインターネット動画の映像ばかり見ています、最近はネット動画を見たいせいで休みの日に遊びに出かけることを拒否したり、リビングのテレビを独占するので困っています、といったお声を耳にします。子どもたちがインターネット動画をやめられない理由としては、インターネット動画はたくさん見てもらえるように工夫がされていて、興味を引くような広告が流れたり、横に次の再生動画が勝手に表示されたりします。あんなに誘惑されたら、誰でもついつい次の動画へ手が伸びてしまいます。 そして、動画には中毒性があります。

目次

ネット動画の中毒性

なぜ中毒性があるのか?
なぜかというと、「脳内のドーパミン」による影響があるからです。
ドーパミンとは、脳が活性化したとき・興奮したときに分泌される神経伝達物質のことです。
動画を見て、欲求が満たされることで活性化して快感をもたらす中毒性があるので、止められなくなってしまいます。
ドーパミン自体は、やる気を高める物質なので、悪いものではありません。
ですが、発達障害・ADHDタイプの子どもたちは、気持ちの切り替えやコントロールが苦手なので、他の人たちよりもハマりやすくなってしまうのです。
心理学から見ても「シロクマ効果」が起こる現象もあり、「インターネット動画を見てはダメ」と言われると、動画のことが頭から離れなくなってしまい、禁止するとやりたくなる心理も働いてしまうので、やめられない…という状態になってしまいます。

動画は禁止!? 見せない方が子供のためになるの?


YouTubeは絶対に見せない!と、制限しているご家庭もあるかと思います。
確かに見せっぱなしは良くないのですが、たくさんの情報を受け取れるツールとしては悪い面ばかりではありません。
今は、時代の変化とともに、動画の学習教材がとっても増えています。
また、動画では普段行くことができない素敵な場所や、異文化にも触れることができます。
そこで得られる情報を自らの目で見たり、周りの人から受け取ったりすることができるのであればいいのですが、それができない場合は、動画を見せないことで、子どもの脳に届く情報が少なくなってしまいます。
だから、あえて動画を活用して情報量を増やすことも、脳の発達にはプラスになります。

ネット動画のメリットとは?

インターネット動画のメリットとは?

① 好奇心を刺激
子どもの好奇心を刺激する多種多様な動画が配信されています。
ダンス動画や身近な材料を使った実験や工作など、子どもの興味・関心を引き出す動画が数多くあります。インターネット動画をきっかけにダンスを習い始めたり、工作をしてみたり、実際の行動のきっかけになることもあります。

②学びにつながる
未就学児向けの知育動画や小学生向けの勉強の解説動画など、教育系コンテンツも多数あります。歌で自然に英語を学べる動画や、実際に物を動かしながら足し算を説明する動画など、動画の利点を活かしてわかりやすく学べるのが特徴です。教育系コンテンツを視聴することにより、学習力向上へ期待できます。


③流行がわかる
視聴することにより、流行の曲やダンス、タレントなどの情報がわかります。
近年は、未就学児や小学生の大半がインターネット動画を視聴しています。流行を知ることで友達と共通の話題で盛り上がったり、同じ歌を歌ったり、コミュニケーションが取りやすくなります。
何も対策をせずに子どもに視聴させる場合は悪影響を与える可能性があります。しかし、時間制限など、適切な対策を施した上で使用すれば安心して使用することができます。

子どもとインターネット動画、うまく付き合っていくためには?

動画を見る時間よりも、見せた後で子どもにどんな行動をさせるか?が大切になります。それは動画を見たら終わり、ではなくきちんとアウトプットさせることです!

アウトプットの方法には大きく2つあります!

① 親が内容について質問する
 情報をインプットする(見る・聞く)
アウトプットする(行動する・話す)
というサイクルを繰り返すことで子どもの脳はどんどん発達していきます。

② 動画から得た情報を使って、子どもの好きな活動をさせる
歌の動画を見ているのであれば、一緒に歌ったり、こんな曲もあるよと様々なジャンルに触れる機会を作ったり、好きなアニメキャラクターがいるのであれば、そのキャラクターを粘土で工作してみたり等、映像をもとに子どもに楽しみを作ってあげることや、子どもとスムーズにコミュニケーションを取るためにも、子どもが楽しめることを考えるのが重要です。
見すぎてしまう問題を解決するためには代替案が必要で、また子どもが楽しくコミュニケーションを取るためには子どもが楽しいと感じるコミュニケーションを考える必要があるからです。

インターネット動画を見すぎ問題の根底には子どもに他の楽しみが見つかっていないことや、親が子どもを理解できていないことなども隠れています。こういった状態では、無理やりインターネット動画を見られなくしても結局子どもの人生は良い方向に向かっていきません。

まとめ

ネット動画に関する問題を解決するためには、親は子どもが楽しいと思えることや子どものことをよく考え、コミュニケーションを試みることが重要です。信頼関係を築いていけば、子どもは親の言うことを聞き、また子どもからの要望も伝えやすくなります。
インターネット動画は、上手に使えば子どもにとっても親にとってもメリットがたくさんあるので、きちんと対策をして安全・快適に視聴しましょう。

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